安部公房の「水中都市」を読んで。感想と疑問点まとめ

清水建設の水中都市構想のことを知ってから、

水中に沈んだ町を思い浮かべるのが楽しみのひとつに

なっていたのですが、その延長でたまたま本屋で見つけたのが

安部公房の「水中都市」という短編です。

久しぶりに全く訳がわからん話だったので

ここに読後感を記しておきます。

後々見返したら意味がわかるかもしれない。

水中都市のあらすじ

主人公はある日家路につく際、

ある男をからかって追い回した。

すると彼は主人公の父親だと名乗った。

主人公は「父親」を無視して放っておいた。

「父親」はついてきた。

「父親」は主人公の家にあがりこみ、数日一緒に暮らした。

しかし、「父親」は日増しにブクブク膨らみ、ついに弾けた。

その中からは巨大な魚が現れ、主人公は魚に

食われそうになる。

が辛くも逃げおおせた。

そのあと、気付くとすでに町は水に沈んでいた。

それは以前、友人の描いた町の風景そのものになっていた。

主人公はその後、水に沈んだ町を一心不乱に理解しようとし始める。

水中都市の見どころ

やっぱりお父さんが狂暴な野良魚に変身するところ。

寓話らしいので何かの例えなんだろうけれど

私にはさっぱりわかりません。

しかし人が弾けて中から魚が出てくるなんて想像

よく思いついたものだと思います。

グロいけど、まずそんなこと考えないから天才だよなーなんて

思います。

変身する話でいえば、カフカの「変身」も虫に変わってしまう。

あれはまだ、訳もなく虐げられあり、差別されることの

苦しさを表してるんだろうなーなんてわかるんですが、

この魚になるというのは一体。。

しかも狂暴。人を食う。

ある種の権力の暴走とかでしょうか?

それとも忍耐しすぎた人間が限界突破した結果、

野蛮な本能だけで動き回るようになってしまったということ

なんてしょうか。ううむ(;゜゜)

水中都市の謎

いきなり水に沈んでいる。

父親が魚になったのをきっかけに主人公はその事に気づく。

それまでも実は水に沈んでいけれど、そう見えていなかったのか。

それとも魚への変身がなにか大きなきっかけを表している?

「君は現実を愛しているのさ」の意味

作品の最後の方に「君は現実を愛している」などと

友人からいわれるのですが、

その意味がとんとわからない。

ここで言う現実とは水沈む前の世界のことだと思うのですが、

それを愛しているというのも。なにやら、はて。

まとまらないけどまとめ

ここまで疑問点やら感想やら書いてみたけど、

モヤモヤしたまま。

解説を読んでみますかな。

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