昔、京都のある賃貸に住んでいた頃のことです。
関東に引っ越すことになり、1年住んだ家を出ていくことになりました。
その時に知った敷金詐欺についてまとめました。
対処法と見分け方も紹介しているので参考になるかもしれません。
では、書いていきます。
「お部屋のクリーニング代を敷金から頂いてもよろしいですか?」
引き払い当日、上下スーツの中年の男性がやってきました。
部屋の最終確認と鍵の受け取りのためにきたそうで、穏やかな雰囲気の人でした。
そして、
自然な流れでこう言われました。
「お部屋のクリーニング代を敷金から頂いてもよろしいですか?
皆さんにお願いしておりまして。」
「クリーニング代?ああ、敷金からならいいですよ。」
と答えました。
「では、こちらにサインをお願いします。」
男性は一枚の紙を渡してきました。
その時、
「それって特約に書いてましたか?」
たまたま立ち会ってくれていた友人がポツリ。
「………いえ、書いてはいないですが。」
男性の顔が強ばり、一気にトーンダウンしました。
「え?」
私は一瞬訳がわかりませんでした。
すかさず友人は続けます。
「特約に書いてないなら払う必要は無いですよね?」
「ええ……まぁ、そうですが……」
友人と私、男性の間に嫌な沈黙が流れました。
「払わなくていいなら、払いたくないです、、、ね。」
私は、ヤバそうだと思いつつも歯切れ悪く断りました。
「……わかりました。」
そのときの男性の顔をしっかり見ることはできませんでしたが、少し困ったような苦い顔をしたのがわかりました。
その後、紙にはサインせず、男性には鍵だけ渡してすぐにその場を離れました。
普通は退去時のクリーニング代も家賃に含まれている!
「どういうこと?」
近くの喫茶店に避難して知人に詳しく聞いてみました。
友人によると、
そもそも毎月の家賃に退去時に必要とされるクリーニング代金や修理費などが含まれているというのです!
そして、敷金は壁を壊していたり、タバコでヤニ臭くなって大がかりな掃除が必要など、特別お金がかかる場合にのみ大家さんに支払われるもので、特に問題なければ全額退去時に返還されます。
もしも、退去時に別途クリーニング代等を請求する場合は、賃貸契約に加えて特約を結ぶ必要があるのです。
ここまで聞くと納得がいきました。
「そんな特約なかったよね?」という一言で男性が引き下がったのはこのためです。
特約はありませんでしたから。
男性の提示したクリーニング代は3万円。
もし、あの場に友人がいなければ私はみすみす3万円を奪い取られていました!
友人ありがとう!
ていうか怖いわ!あのおじさん何者?
たぶん男性と大家さんはグル
後日
大家さんからなぜか1万円が返ってきました。
謎です。。。
友人にそれを伝えると
「おそらく、あの男性は大家さんとグルね。男性が3万円を回収して、うち1万円は自分の取り分、残り2万円を大家さんに渡したんじゃない?で、大家さんはそのうち1万円をこちらに返金してきた。」
「なんで私に1万円だけは返してくれたの?(3万返せこら)」
「それはたぶん、1万返すことで形としては敷金を返したことにできるからじゃない?本当は3万円全額払わなきゃいけないところを。」
「ならほど。うん?でも、私から3万円回収しそこなったよね。てことは私に1万返したら大家さん損しない?」
「きっと、大家さんは回収したと思い込んでいるんじゃないかな?あの男性と大家さんの間では常習的に取引がされていて、特に確認せずいつもと同じように退去者1万円渡した、とか。今回がイレギュラーだっただけなんじゃない?」
「マジかよ。」
「うん、せこーい詐欺だと思う。」
「腹立つ💢」
友人の話にはとてもリアリティがありました。
グルかどうかや金額のやり取りなどは推測ですが、遠くない気がします。
まとめ
学生の皆さんや、お若い方は特にお気をつけください。
こちらがなにも知らないと思って堂々と敷金をかすめ取ろうとする輩がいます。
もし、退去時にクリーニング代や修繕費を請求されたら
「そんな特約ありましたか?」
のひとことをビシッと言ってやりましょう。
1人では不安な場合は、私のように誰か付き添いをつけるのもアリです。
そして、
詐欺かどうか見分けるためのポイントが1つあります。
それは、
部屋を引き払うだけの簡単なやり取りなのに中堅、または役職がつくような年齢高めの人がやってきたら怪しいです。
普通、若手がくるはずです。
中堅以上が来たら、そこには何かお金が発生しています。
以上、敷金詐欺の対策法でした。
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